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Omer, M.; 静間 俊行*; 小泉 光生; 平 義隆*; Zen, H.*; 大垣 英明*; 羽島 良一
UVSOR-50, P. 37, 2023/08
核共鳴蛍光(NRF)を用いた非破壊分析において、試料温度によるドップラー効果による影響を調べることを目的とした研究を開始した。今回は、波長1980nmのファイバーレーザーを加速エネルギー746MeVの電子ビームと衝突させて生成した最大エネルギー5.54MeVのレーザーコンプトンガンマ線をPb標的に照射し、共鳴散乱ガンマ線を3台の高純度ゲルマニウム検出器を用いて測定した。その結果、レーザーコンプトンガンマ線最大エネルギーよりも高いエネルギーで、複数のガンマ線ピークが観測された。これらのガンマ線は、実験室内の制動放射線によって発生した中性子が測定装置の周囲の物質と反応した後に放出された中性子捕獲即発ガンマ線であると考えられる。そのため、バックグラウンドガンマ線の低減のため、ゲルマニウム検出器の周囲を厚さ10cmの鉛を用いて遮蔽した。その結果、即発ガンマ線のバックグラウンドは抑制され、Pbの共鳴散乱ガンマ線を観測することができた。